毛髪科学8~トリートメント補修の仕組み~

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シャンプーに続いてトリートメントのお話です。トリートメントは髪表面と内部の両方をケアするものです。まずは毛髪内部への定着についてです。トリートメント効果を得るためには、もちろんですが内分に浸透したトリートメント成分を髪の成分と結合させて定着させる必要があります。その定着の種類と仕組みを書いていきます。

 
1.イオン結合
アミノ酸を例にしてイオン結合を説明します。毛髪の成分の80%を占めているのがタンパク質です。その構造はアミノ酸が数百個から数千個連なったものです。またアミノ酸が数個から数十個連なったものはPPT(ポリペプチド)と言われ、毛髪の補修成分として使われます。
このアミノ酸の最大の特徴は+と-の両方の性質を持っていて、毛髪内の+部分と-部分どちらともにも効率的に結合することができます。
トリートメントの中にはアミノ酸のようなイオン性を持った成分が含まれていて、これらの成分が毛髪とイオン結合することで定着していきます。

ちなみにウィキペディアにはこう難しく書いてあります。
イオン結合(イオンけつごう、英語:ionic bond)は正電荷を持つ陽イオン(カチオン)と負電荷を持つ陰イオン(アニオン)の間の静電引力による化学結合である。この結合によってイオン結晶が形成される。共有結合と対比され、結合性軌道が電気陰性度の高い方の原子に局在化した極限であると解釈することもできる。

 
2.疎水効果(結合)
簡単に言うと水になじまない部分(疎水基)同士が集合することらしいです。ここでは疎水結合と呼ぶことにします。身近な例えでは、衣料のなどの染料の吸着などに利用されています。イオン結合はさらに強いイオン性をもった洗浄成分などによって外れてしまいますが疎水結合はそれより強い結合で水になじまない性質ですので洗っても簡単には落ちにくくなります。サロンのトリートメントなどはこの性質が多く取り込まれています。
疎水結合をする性質を持っている高分子量のPPTなどは、イオン結合のみで毛髪と結合する低分子量のPPTやアミノ酸などと一緒になって毛髪と結合することで、流出しにくくなり、補修効果を高めることができます。また。資質などの成分について、イオン性を持たせ、疎水結合とイオン結合両方の性質によって毛髪への定着をよくしている成分もあります。

これもウィキペディアによると疎水性分子同士が水にはじかれ、集合する現象である。疎水結合とも呼ばれるが、疎水性分子間に結合が形成されるわけではなく、疎水性分子間に直接引力が働かなくても疎水効果は生じる。とのことです。

以上が主な内部補修の仕組みです。次に外側、髪表面のキューティクルの補修についてです。
健康な毛髪表面にはキューティクルがあり、そのキューティクルの一番外側には18メチルエイコサン酸(18MEA)と呼ばれる脂質が存在しています。その脂質の上を頭皮から分泌される皮脂が伝うことにより、毛髪表面のツヤ、指どおりのよさ、しっとりした感触を与えています。
ダメージを受けた毛髪は、キューティクルや脂質の18MEAがなくなっています。これらの損傷箇所には、分子量の大きい成分などで、表面に薄い皮膜をつくり、毛髪内部(コルティックス)を覆い外部からの刺激などを防ぐ必要があります。
このキューティクルの替わりになるものを擬似キューティクルと呼ばれます。そしてこの擬似キューティクル表面に18MEAなどの脂質を補うことで、適度な油分を補うことができ髪表面のツヤや手触りを修復してくれます。

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